果てしなき帰途の果に

yoakeroの雑文コーナー

奇術師は嗤っている

「僕が魔法使いだって?」彼は目を丸くして驚いた。「とんだ勘違いだ。それは実に甚だしい勘違いだよキミ。あんな低俗極まりない、干渉と停滞の両極にしか位置できない奴らと一緒にしないでくれ」怒りを露わにして彼は云う。「僕が使うのは奇術だ。種も仕掛もある現実に根差した技術だ。虚によって支えられているだけの魔法なんて技術とは全く別物なのだよ」