果てしなき帰途の果に

yoakeroの雑文コーナー

東亮太『マキゾエホリック Case1:転校生という名の記号』

久しぶりに読書感想書きます。
第10回スニーカー大賞《奨励賞》を受賞した本作。サブタイトルの「転校生という名の記号」のあたりにメタっぽい要素を感じたりとか、イラストが上手くて気に入ったとかそういう理由のみで、つまり前知識とか全然なしに、発売後すぐにジャケ買いしました。なんとなくタイトルも語呂が良いじゃないですか、『マキゾエホリック』。
で、実際に読んでみたら全然メタ的な要素とかなくて、むしろライトノベル版『ネギま』という表現がぴったりくるような学園物で、度を越えたライトノベル的記号の群れと、適度な痛快どたばたアクションが入り混じった内容で、非常に楽しめました。
主人公はとある高校に転入してきた女子高生なのですが、彼女がやってきたクラスは生徒31人全員が何らかの記号的特徴をそなえたやつら(勇者とか改造人間とか魔法少女とか電波とか幼馴染とか巫女とかetc.)で、主人公は転入初日から面倒ごとに巻き込まれてさあタイヘン! しかも、自分以外にも謎の転入生が現れて転校してきたという事実すら捻じ曲げられそうになったり、なんでだか次々と事件に巻き込まれたりで、彼女の新しい学校生活はそれはもう酷い受難の嵐で始まって……
とにかく読んでる間は退屈しません。そして読んだ後に何も残りません。とても気持ちよく読める良質のラノベです。デビュー作でこの面白さなら、今後も期待できそうです。というか二巻はもう出てて、一昨日買って来ました。二巻は「大邪神という名の記号」。サブタイトルのハッタリ具合もなかなか良いですね。大邪神って。どこのハーゴン様ですかっていう。あれ、大邪神はシドーでしたっけ? ミルドラースも?(うろ覚え)
や、ま、とにかく、割とお勧め。