果てしなき帰途の果に

yoakeroの雑文コーナー

『ハウルの動く城』

ハウルの動く城 特別収録版 1/24second付き [DVD]

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毎月1日は映画が1000円で観られるので、観てきました『ハウルの動く城』。面白かった。すごかった。ジブリの中で一番好きな作品になりそう。
もうね、冒頭からすごいんですよ。タイトル前に姿を現すハウルの城も勿論良いんですが、なによりも開始10分くらいした辺りの、主人公のソフィーがお婆ちゃんにされちゃって住んでいた街を出て行くシーンがすごい良い。婆さんが山登りしているだけの映像が、あんなに面白いとは想像もできなかった。新作が発表されて主人公が90歳の少女とかいう情報が出たときには、けっこう心配もしたのですが、いやいや、宮崎駿の前でそんな杞憂を持ったことが今となっては恥ずかしいです。お婆ちゃんソフィーと荒地の魔女の二人がお城の階段を登って行くシーンなんて、素晴らしい!の一言です。宮崎駿って人は、まだまだ全然衰えていないのだと思わされました。っていうか未だにあの人が最前線なんじゃないのか。
まあ、でも、個人的にはそこが面白さのピークで、後半の一時間は予想通りの面白さでした。いつものジブリだな、という感じというか。それでも十分面白い作品なので、その点については文句はないです。
あと、脇キャラがこれまた良いんですよ。悪魔カルシファー、案山子のカブ、ハウルの弟子のマルクル荒地の魔女。どいつもこいつも面白くて大好きですよ。サリマン先生と犬のフィンは、なんかようわからなくて好きになれないけど。まあとにかくカルシファーとカブが素敵なんですよマジで。素晴らしいデザイン。猫バスと同じくらい素晴らしいです。
ああ、忘れるところだった。それと、勿論、城も素晴らしかったです。環境に悪そうな真っ黒な煙を吐き出しながら四本足で歩くハウルの城。この城の使い方も、絵的にも話的にも良かったなあ。
気付くと褒めてばっかりですね。でも細かい所貶すのもしょぼいしなあ。欠点というと……ああ、そうだ、観終わっと時に感動しませんでした。それくらいかな。大して重要なことじゃないですね。重要だと思っていないから感動しなかったのでしょうか。
次は、秋山瑞人ミナミノミナミノ』。その次が、歌野晶午『魔王城殺人事件』。しばらくは小説が続くんじゃないかなあ。