歌野晶午『魔王城殺人事件』
- 作者: 歌野晶午
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/09/23
- メディア: 単行本
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (57件) を見る
”ぼく”こと小学生の佐藤翔太は5年1組の1班の班員。同じ班員のKAZこと宇田川香月、おっちゃんこと小川健太とともに、親や教師からは近付いてはいけないと言われている西洋館、デオドロス城へと探検に行ったぼくが見たものは、広い庭園、ゾンビ女、不思議な小屋、そして、乳母車に乗った消えた死体!
ゾンビ女の正体は? 死体が消えた理由は? デオドロス城の秘密とは?
……本書は、「かつて子供だったあなたと少年少女のための」講談社ミステリーランドの一冊である。あまり本を読まない子供でも楽しめるように、物語も非常に分かりやすく書かれているし、なにより、ストーリーが非常に魅力的だ。友達と一緒に秘密の探検をしたり、友達に自作クイズを出したり、とにかく子供の好奇心を原動力に、物語は展開していく。この動かし方が読んでいてとても気持ちいい。本書を読むと、子供の頃に持っていた好奇心が思い出される。あと、イラストがすごく良いですよ、これ。イラストでは、今まで読んだミステリーランドで一番良いかもしれない。
次回は、映画だと思います。