果てしなき帰途の果に

yoakeroの雑文コーナー

お前の窪んだ眼球なんてえぐってやらないよ。

最早、時間が追いついてこない。日付は時間を待たずに一歩先へ。たまには前を歩きたいと思う子供のような。
慣れないことを幾つかして少しだけ疲れたり凹んだりしています。こういう時って感性がちょっと上がる。
部屋をなるべく暗くして何も映っていないテレビを見つめる。四角い箱を窓に見立て、そのガラス一枚隔てた向こう側を凝視する。深い闇が見える。そこは宇宙であり、絶対真空の世界はたとえ何万光年先を見つめようが深い闇である。とても孤独を感じる。孤独な人間は何万光年先へ進もうとも孤独である。孤独を愛しているような錯覚に襲われた。
手元にあった小説をぱらぱら読み返していると、「虚空牙」という単語に胸を締め付けられるような孤独を感じた。
本物の窓の向こうでは一晩中雨が降っている。けれどブラウン管の向こうの宇宙に雨は降らないし、本物の宇宙にも雨は降らない。雨が降るのはここだけだ。地上に雨が降り注ぐ。
宇宙のなんと寂しいことか。