果てしなき帰途の果に

yoakeroの雑文コーナー

町田康『くっすん大黒』

くっすん大黒 (文春文庫)

くっすん大黒 (文春文庫)

この小説、別に嫌いじゃなくてむしろ愉快で笑えて好きなんだけど、作中に出てくるオバハンキャラ達だけは好きになれない、というかはっきりと憎悪の対象であるですよあんな奴らは。もう本当信じられないですよ、あの無知と無自覚には。奴らが出てくるシーン読んでる間はイライラしっぱなしで気が気じゃなかったです。
逆に奴らが出てないシーンは総じて好きですよ、この小説。表題作ももう一つの収録作も、主人公と友人が一緒に酷い目にあって逃げてきて一息ついて酒飲んだりとかAV見たりとか河原でたそがれたりとか、なんかそういう展開がとても楽しそうで読んでて痛快。しかしまあ、見てられないほど痛々しい生活っぷりなんですけども。だけど見るほうからすれば面白いし、主人公たちもなんか楽しんでるみたいだからいいんだろうなあ、あれで。